第61話 デジタルビデオ編集から考えたこと
デジタルビデオ編集を経験する石田氏
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今月行う株主総会に一部動画像を使う予定があったので,休日を使って話題の「デジタルビデオ編集(ノンリニア編集)」に挑戦してみた。実は,高校〜大学時代にビデオ撮影から編集までをやって納品する仕事をしていた経験があるのでアナログ機材に関してはかなり詳しかったのだが,デジタル編集は全く経験が無かった。大学の研究室にはあるらしいという事は聞いていたが,ついに触れる機会には恵まれなかった…。
最初にノンリニア編集(のようなもの)を経験したのはDTI時代だった。アジア出張でVCD(Video CD)フォーマットの便利さと手軽さの虜になってしまい,VCDが作れるという事でVAIOを購入した。当時はまだ荒削りながら,実用レベルのノンリニア編集を行うことができ本当に驚いたものだった。テキストを打つときもそうだが,デジタルでは何度も「試行」しながらものづくりを進めていける事を実感した。そして今年1月の「PowerMac G4」の登場である。一台でDVDを制作可能と聞いて,早速FreeBit.Comで購入した。設立以来記録用として撮影してきたビデオライブラリーをDVD保存しようと考えたわけだ。購入後僕自身は,なかなか時間が取れずにいたが,先週末にじっくりと触ることが出来た。
まず驚いたのが,「iMovie」というソフトの使いやすさだった。全く説明書を読まなくても,どんどん作品が出来上がってしまうのだ。ジョブス氏の追及する「シンプルさ」を具現化したものだと感じた。「iMovie」で編集し「iDVD」で形式を整えたらすぐにDVDが完成する。データコンバートにはそれなりの時間を取られるものの,制作自体は快適そのものだった。
以前,デジタルビデオ編集はDTP(デスクトップパブリッシング)に続く大きな波だとジョブス氏は語っていたが,今回実際に触れることでそのことを実感することができた。カムコーダーの売れ行きを見てみると,個人に広がっている分,デジタルビデオ編集の市場はDTPと比較してももっと大きな気がする。アナログ時代に苦労して会得した「スキル」の大部分をテクノロジーが代替してくれ,個人でも「センス」さえあれば,いいクオリティの作品を作れるようになっている。ソニー出井会長が「パーソナルブロードキャスト」というコンセプトを打ち出しているが,個人の作品がブロードバンド時代のコンテンツの一端を担うかも知れないと感じた。
ダイアリー
7月4日(水)
朝は,戦略をまとめる為に時間を取る。既存サービス部分に関して詳細戦略を作る。OpenBit.NetもISP向けのOEM販売も順調な伸びを示しているが,安心せずにしっかりと「次の手」を考えておく。その後出社して,CTOの清水とそれらのプランの実現性に関して打ち合わせ。全てを9月くらいには揃えられそうだ。昼食後,大泉さんにReSET.JPの「次の手」のプロトタイプ開発を依頼。ReSET.JPも面白い展開が出来そうだ。楽しみ。夕方,広告のミーティング。夕食は,デニーズのメンチカツ。
7月5日(木)
朝は,必要な資料を一気に読む。出社後本日のミーティングの件に関して少し打ち合わせ。その後,資料をいくつか作る。夕方,某社某会長とのミーティング。気軽にお時間を取ってくださったことに感謝。40分程のミーティング。結果に大満足。非常に大きなミーティングだった。オフィスに戻り,サポートセンターへ行ってコミュニケーションを取る。夜,取締役会。あることの決定をする。夜は,橋村,三沢君と食事。
7月6日(金)
朝は日記のまとめ。今日は特にミーティングなどの予定が入っていなかったので,出社後はのんびり資料を整理して,それから思考の時間として使う。夕方,田中さんが某ミーティングより帰社。結果は上々で安心。夜は,取締役四人で情報交換を含めて食事に行く。
7月7日(土)
午後一番で出社して,某社への回線供給に関しての打ち合わせ。条件を決める。15時30分から広告ミーティングをして,藤沢宅へ移動。雨との予報だったが,とても気持ちのいい気候だった。その後はのんびりして過ごす。
7月9日(月)
朝は「UML」(情報通信新語辞典・デジタル大事典でUMLを検索)に関しての読書。以前から様々な「記号化」「モデル化」「オブジェクト志向」の概念は相当研究を続けてきていたが,UMLは初めて勉強する。下地があったのですぐに把握できた。その後タクシーでSFCに移動。村井先生から情報をいただいていた,授業を聴講。久しぶりの「学生気分」は面白かった。
7月10日(火)
朝は洗濯。結構たまっていたので大変だった。その後広告のミーティング。昼一番で日経新聞の取材。その後夕方中途採用の面接。夜は,ばんやでの食事。