第119話 ホームネットワークのユビキタス化に対してISPサイドで取り組めること

第119話 ホームネットワークのユビキタス化に対してISPサイドで取り組めること

ishida「本田宗一郎と井深大展」で日本の「ものづくり」を学ぶ石田氏
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先日ReSET.JPの新サービス「Ubiq-IP」「Ubiq-DNS」を発表したところ思いのほか大きな反響をいただいたので,オンラインメディアなどでご覧になった方も多いと思うが,今日はこのオプションが生まれるに至った背景に関して話してみたいと思う。

1〜2年ほど前までのコンピューティングの形態は,

 

  • サーバーはインターネットサイドにある。

 

  • バリュー(価値)は,サーバにこそ存在し,PCはその「バリュー」を取得するための「クライアント」である。あくまでブラウザーは,「ビューワー」である。

 

  • PCのハードディスクは,ネットワーク上にあるデータを保存する「ローカルキャッシュ」としての役割が多い。

 

 

概ねこのような形であった。しかし,この1〜2年ほどの間に家庭内のブロードバンド環境が劇的に普及し,PCのソフト的,ハード的,コンセプト的進化によって本当の「ユビキタスネットワーク」への道筋が見えてきた。

 

  • サーバーはインターネット上のどこかに存在する(ホームネットワークも含む)

 

  • バリューは,ネットワーク上のサーバだけでなく,個人のPCにも存在する(対象がマスか,パーソナルかの違い)

 

  • PCだけでなく,ホームサーバとなりえる「非PC機器」も誕生している

 

  • PCや「非PC機器」は,ビューワーから「ユビキタス環境のハブ」(Ubiq-Hub)の構成要素へ

 

  • PCのハードディスクはキャッシュから「バリューストレージ」へと変化

 

  • バリューストレージへのセキュアかつユビキタスなアクセス環境が必要(ローカルストレージとネットワークストレージの使い分け)

 

 

これが実際手が届く「ユビキタスネットワーク環境」である。

ReSET.JPは「21世紀生まれのプロバイダ」として新しいコンセプトの元にサービス開発を行っているが,今回のテーマが「Ubiq-Hub環境においてのISPの役割の追求」であった。

固定IPとDNSの利用によってネットワークサイドからのシンプルなアクセスを実現した。また,家庭に戻ると今までの「ビューワー型アクセス」を行うために動的なIPを利用することも出来る。これらのフレキシブルなアクセス環境の切り替えが独自システムの「R-Switch」によってとてもシンプルに実現されている。

膨大な情報が集まるメール環境,ネットワークディスクスペースのユビキタス化,そして個人のホームネットワークへのゲートウエイ環境の実現と着実に「新しいISPの役割」を見据えて着実に歩を進めることが出来ている。

ReSET.JPは既存のISPとの競合ではなく,

 

  • 21世紀のプロバイダの雛形を作る

 

  • FreeBit.Comのビルディングブロックを結集する

 

  • ユーザーのニーズを的確に捉える

 

 

事を目的とし,新しい「Network Lifestyle」を提供することで,ユーザーの皆さんの満足度を獲得することを目指している。

SONYとの提携によって,ホームネットワーク実現のためにはPC/CE機器とインフラは車の両輪であり,しっかりと足並みをそろえていく必要があることを日々実感している。ISPサイドは,スペックと価格だけに終始するのではなく,来たるべくユビキタス時代に向けての準備をしっかりと進めていく必要があると感じている。今回の発表はISPサイドからの回答のひとつになるのではないだろうか?

FreeBit.Comは,ハードウエアとネットワークサービスの「橋渡し」に尽力し,日本発のインターネット環境を実現したいと思っている。

# 最近「目的」と「手段」について更に明確に意識するようにしている

(参考コラム)
21世紀生まれのプロバイダ「ReSET.JP」サービス発表

ダイアリー

9月26日(木)
起床後,SONY向け戦略メモを3件続けて作成。さすがにかなりへとへとになる。最近提携の成果が出てきている事が実感でき非常にやりがいも感じている。少しずつ,一歩一歩進んで行きたい。15:00よりミーティング一件。その後ミーティングのメモを作成。19:00よりSONYにてミーティング一件。次期モデルに関してなどの打ち合わせ。夜は某社の案件に関しての打ち合わせ。この内容の発表はかなりのインパクトとなるだろう。慎重に誠実に対応する。その後,明日の資料作成など。へとへとに疲れて一日を終わる。

9月27日(金)
朝一番でReSET.JP向けメモの作成。11:00からインターンシップ研修。13:00よりSONYにて新規案件に関してのキックオフミーティング。その後オフィスに戻って某社案件に関しての電話会談。夕方某社にてあるプレゼンテーションにオブザーバーとして参加。19:00コンシューマーサービス部の新体制に関しての打ち合わせ。一番強い部分を更に強化する為に大きく体制を変更中。20:00高橋とアクションアイテムの整理。そのままミーティングをかねて「めるろーず」で夕食。

9月28日(土)
疲れを癒すためにのんびりと起床。軽く部屋を掃除してヴァイオリンの練習。藤沢宅への移動中は,SONYとの新規案件に関してのリバイス版の資料作成。到着後もひたすらいくつかの戦略をまとめる。夜は「しなの路」にてカツ丼を食べる。その後は読書三昧。空気がいいところでの読書は本当に最高。

9月30日(月)
起床後いくつかメモを作成して,藤沢宅を出発。オフィス到着後は,いくつかヒアリングミーティングが続く。16:00から引越しプロジェクトの打ち合わせ。少し時間が空いたので急いで散髪へ。SONYに移動して打ち合わせ2件。19:30よりSONY新プロジェクトに関しての技術ミーティング。夜は,田中さんとミーティングをかねて夕食。

10月1日(火)
11:00より2003年卒の入社式。僕を含めた取締役陣,マネージャー陣からそれぞれ話がある。僕は「プロとしての自覚」ということを中心に話をした。それから「神泉パーラー」にて昼食会。オフィスに戻って,いくつか企画案をまとめる。夕方,IP infusionの吉川さん,石黒さん来社。いくつか相談したい案件もあったのでとても話が盛り上がる。現在進めている案件に対して技術的側面から石黒さんにオーソライズいただけたのは心強かった。20:30技術ミーティング一件。議論も活発で実り多いミーティングだった。

10月2日(水)
午前中は日記の執筆と企画案件のまとめ。出社して,資料作成と各部署とのミーティングが立て続けに入る。夕方からSONYにて3件程打ち合わせ。18:30オフィスにてコンテンツに関してのヒアリング。IPv6対応に関しての意見交換。19:30,SONY向け新コンサルティング内容に関しての打ち合わせ。情報の管理には細心の注意を払う。それから,資料の整理。夜はコンビニ弁当。。。

10月4(金)
今日は一日SONY関連のミーティングが立て込んでいる「SONY Day」。早めに起きてきちんとアクションアイテムをまとめる。10:30〜15:30までにSONY各オフィスでミーティング4件。それから,西早稲田へ移動し某開発案件に関してのフォロー。20:00よりSONY某氏とオフィスにて意見交換。いつもながら実り多い。23:00「たもいやんせ」にて夕食。かなりへとへとに疲れた。

10月5日(土)
あまりに疲れていて昼過ぎ(ほぼ夕方)まで眠る。今週は神泉に残る。起床後は,出井さんとのミーティングの為の資料作成。出社して,資料作成とミーティング。IPv6関連の技術検証。高橋とラーメンを食べて帰宅。帰宅後家庭内LANをIPv6対応にする。久しぶりにこういう技術作業が出来て楽しかった!

10月6日(日)
朝から大忙し,某社案件に関してメモを作成。それから, ソニーユニバーシティでの講義の資料を作成。ほぼ大枠は完成。ほっと一息。それから,両国にて「本田宗一郎と井深大展」を見る。井深氏のものづくりを支え続けてきた木原氏の講演にも参加でき大満足。帰宅後デニーズで夕食。その後は読書。

10月7日(月)
6:00某社某プロダクトの進捗確認。内容を判断しレポートを送る。かなり苦しい判断となった。11:00SONY本社にて出井会長とミーティング。いつもながら非常に実り多い時間となった。そのまま大崎に移動してSONY関連のミーティング2件。オフィスに戻って三ヶ月面談一件。夜はインテクのメンバーと「So」にてお食事。しっかりとコミュニケーションをとることが出来いろいろな刺激を受けることが出来た。しっかりと会社運営に役立てたいと思う。