「サービスモデル」について考える

「サービスモデル」について考える

今日も起床後は、中期ビジョン資料のメモ作成などなど。
9時過ぎに自宅を出て、お台場ホテル日航東京へ。

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googleに入社された方からご招待を頂き、Google Developer Day 2007に参加。

シドニーから始まり世界10カ国、本社マウンテンビューで終わるとのこと。
参加人数約5000名。Google APIを利用している開発者の皆さんだ。

印象に残った言葉は、

・ほとんどのソフトウエアは、無料である(となる)
・(ソフトウエア)産業は、サービスとサポートに注力するようになる

ということであった。サービス化への流れというのは、僕が2000年に
フリービットを起業したときに強く意識したことであった。

2002年に、SONYの幹部候補向けの教育機関
「ソニーユニバーシティ」で講師をさせていただいた際に

・すべてのものが売り切りからサービスモデルに変化する。
・リースなどの金融商品とタイアップして、「モノ」も「サービスモデル」で
販売されるようになってくる。
・顧客は、テレビというモノではなく、「テレビを見る」「テレビを録画する」
という「サービス」を継続課金によって企業から受けるようになる。
・ブランドとは、少しでも多くの継続課金のパーミッションを顧客から
受けることである

という趣旨で話をしていた。

売り切りモデルのときは、広告によるイメージや、ガッツの入った営業などが
効果を発揮するが、いつでも解約できるサービスモデルになった場合は、
「いいものを継続的に提供すること」以外には方法は無い。言ってみれば
「本物になる」しか勝つ方法はないと言える。

その為に、顧客フィードバックを重視し、結果的に製品力も飛躍的に
高まっていく。この循環をどう構築するかということが、
前職のDTIで体得したことであった。

また、Googleがオープンソースに協力して、API等を積極的に公開する理由に
関しては、いかにもGoogleらしいコメントで説明をしていた。

「We cannot think of everything」

痛快で、思わずニヤッとしてしまう言葉だった。

フリービットもすべてをコアコンポーネントAPI化して、そのAPIの
組み合わせで最終商材を作り出していく手法をとっている。

まだ、「例えば、APIを使えばこんなこともできますよ」とこちらから
ご紹介さしあげているのが現状だが、APIを一般公開し、開発者
支援の体制を作ることで、「例えば、、、」なしに、自由な発想あふれる
開発者の方々が「勝手に」新しいサービスを作り出してくれるように
なると(その為にはGoogleの「アドネットワーク」のように手軽な収益
手法もご提供することが必須であると認識)、本当の新しい
OverLay Internetのムーブメントを作ることが出来るのだと思う。

ライセンスの考え方から、手法にいたるまで、本当に学ぶところが
多い会であった。

「スタンダードを徹底的に取り入れた上での、オリジナリティの発揮」
に真剣に取り組んでみたいと思う。

中期経営ビジョンを発表し、それを一つ一つ「有限実行」していく。
その結果、新しいSiLKのようなネットワーク空間が生まれてくれば
こんな幸せなことはない。人生をかけて取り組みたいと決意を
新たにした。