2008年を振り返って(長文)

2008年を振り返って(長文)

いよいよ2008年も今日で終わりとなった。

百年に一度」といわれる金融危機の中で、足下の経営だけでなく、
その先に向けての準備をどれだけ行えるか、本当に経営力を問われる
一年になったと思う。また、このような中で経営に携われている事は
今後の経営者人生にとって大変大きな糧になると思っている。

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今こそ、ベンチャー企業がリスクをとって新しい構造を生み出し、
世間に青空を切り開く時期だと決意!

今年後半からはステイクホルダーの皆様の為に「24時間働く」という覚悟
でこの極めて不安定な金融危機の中の、経営にあたってきた。
後悔はしたくないので力の限りを尽くす気持ちを持って日々活動してきた。

その結果の一つとして、お客様、スタッフの皆さん、そして株主の皆様の
ご支援のもと、株価も日経平均が40%以上の下落する中で、終値ベースで
28%程(07/12/28 359,000→08/12/30 460,000)上昇して一年を終える事が
出来た。株価は一つの指標でしかないが、資本主義を支える重要な
指標として捉えている。ともすると保護主義に走ろうとする今、もう
一度資本主義の本質とは何かを考える必要があるのだと思う。

1月
3年ぶりの米国視察。
→新しいワイヤレスとの機器の関係に開眼。

DTI光シンプルパックのスタート。
→最安値帯のシンプルなプランが完成。

MCSよりキャリアグレードSIP技術の取得
→メッセージング事業においての強力な技術と市場を得る。

2月
唐津SiLK Hotlines入社式
→120名体制での稼動が始まる。
2月は3回ほど唐津入り、多くの時間を立ち上げに割く。
渋谷センターの閉鎖を2ヶ月後に控え「背水の陣」での
センター移管に挑む。

3月
唐津SiLK Hotlines一部稼動開始。

DTIを連結した初決算の発表。
→DTIの改善結果を初めて公表。高い支持を得る。

唐津SiLK Hotlinesと、上海Silk-Baseの同日稼動。

4月
上海Silk-Base営業活動開始

2008年度入社式
→今年も無事、7名の新人を迎える。2名は唐津からの採用。

中国企業家連載開始
→日本人としてはじめての連載を持つ。

Tokyo IPO Award of The Year 2007 受賞!
→Tokyo IPOさんより、昨年のIPOとしてNo.1の評価をいただく。

ユビキタス支援プログラムを開始
→Emotion Linkを利用した開発者育成プログラムを開始

Emotion Link初の国外特許取得!
→Emotion Linkが韓国で特許化

5月

NECとテレコミュニケーション事業に関わる業務提携に合意
→FB製品がNECのソフトウエア交換機のラインナップとして
販売

連休中の戦略合宿
→SiLK VISION 2010 ver.2.0の下期に関しての考察を始める

唐津SiLK Hotlinesの立ち上げの様子が放送される

全国のコミュニティFMのインターネット化を支援!

DTI Phoenix One ver2.0の設定
→シンプル/差別化/数値表現をポリシーに次のフェーズへ
→ブルーオーシャン戦略を導入する

6月

台湾Computex視察出張
→この出張の結果が今後のユビキタス戦略の中で大きな
材料となる。多くの商談もこなせる。

36歳の誕生日!
→「Simple.」コンセプトとする。
あらゆるラインナップにおいて、Simple.化を実行しようと決意

2008年4月期通期決算発表

Emotion Link Active Node技術が特許取得
→「アプリケーション自体がIPアドレスを持つ」という
仕組みが特許化

7月

ReSET.JP OpenBit.Net がDTI統合。
→統一システムでの稼動を開始する。DTIがプロバイダから
IDアグリゲーションプロバイダとしての位置づけを明確にする。

フリービット中国事業にむけて北京天地互連(BII)社との提携に合意!
→中国でのEmotion Link事業に向けてのパートナーと基本合意。
正式な事業開始の方向性付けを行う。

第八回定時株主総会及び事業説明会

DTIによる株式会社ISAOの吸収分割
→ハイブリッド戦略に基づいて、約4万ユーザーの獲得

8月

グループ初のMBO(選択と集中)
→株式会社コラソンがスリープロ株式会社のスポンサーシップの
もと独立。

SiLK VISION 2010 ver.2.0下期の考察とリソース確保に
対して多くのリソースを割き始める

9月

2009年4月期第1四半期決算発表会。
→中間期で約30%の上方修正
→UbicFrontier!戦略の発表
·FBグループのトラフィックコストの優位点
·Emotion Linkの劇的なコストダウン
·DTIの顧客システムを多彩なオプションを管理する
アグリゲーションシステムとして利用
により、無料プロダクトを投入し、有料オプションに
よって課金という新しいビジネスモデルを提案

ハイブリッド戦略に基づくISP 4ブランドの取得

10月

09新卒内定式と唐津5期生のデビュー

UbicFrontier!戦略に基づく、コンシューマープロダクトの
最終準備を開始する。

休日を使った下期に向けての役員合宿の開始

ユビキタス時代の世界電話帳”UbicName”スタート
→UbicFrontier!戦略の「部品」部分を先行リリース。
単なるメールのドメインではありません。

09下期予算/SiLK VISION 2010 ver.2.0下期戦略と、
中国への進出戦略のFIX

11月

北京-東京-福岡-唐津-東京で下期の方針の
インストールと調整など。
→多拠点オペレーションを実感

下期戦略を実行するための、”新規領域成長人材”
獲得に対して多くのリソースを割りあてた月になる。

12月

DTI 基本·付加価値サービス部門でNo.1獲得!
→Phoenix One ver2.0の下、早くも結果が。
利益構造の改革と、スペックアップを同時に実現。
ブルーオーシャン戦略の結果が出始める。

2009年4月期中間決算発表会
→約30%の中間上方修正。
UbicFrontier!戦略、ServersManコンセプトの発表
→フリービットは明確にこの状況において、”攻め”の
姿勢をとっていくことを発表

1年を振り返ってみると、

·昨年発表し、打ち出したプロダクト、ハイブリッド戦略の
粛々とした展開
·SiLK VISION 2010 ver.2.0 下期、そしてその先に向けた
準備
·知財、人材戦略の充実

に明確に手を打てた年であったと思う。

フリービットの業績自体は過去最高益を達成しているが、
このような中においても、次に向けて危機感を常に持ちつつ、
手を打つことが不可欠なことを、今までの経営者人生の
”成長の痛み”から感じている。

また、業績のいい状態での”次への一手”の投資は、比較的に
管理が緩やかになってしまうがその点に関しての対応も過去
から学んでいるつもりだ。

09上期は(08/5~08/11)は、僕自身は次に向けての準備の
考察と戦略決定、そしてリソースの獲得
に多くの時間を
割くことが出来た。

不況は、ベンチャーにとっての追い風である。

この不況期に我々ベンチャー企業こそがリスクを取って新しい
構造を切り開いていかないと、青空は見えてこないと思う。

新規事業開発、技術、管理などの面においてすばらしい人材が
フリービットに集まってくれつつある。また、同時に既存
スタッフの皆さんの教育プログラムも迅速に整いつつある。

リスクは発生させないことではなく、早めに顕在化させ、
適切に管理をすることで乗り越えられる

ということを常に肝に銘じている。どの論評を見ても、来年の不況を
憂えている今、適切にリスク管理をしながら、攻めの姿勢を作って
行きたいと思っている。

また、SiLK VISION 2010 ver.2.0で設定している、2010年4月期に
おける東証一部昇格に関しても、利益基準、時価総額基準、
株主数基準などの条件は満たすことが出来た。まだまだ、この後
膨大な作業が待っているが、作業に入る権利を得ることが出来た
状態となっている。

本格的なアクセルを踏むまで、「あと一つ」条件が揃うのを待っている。
この条件が揃ったときに、各種の施策が、一つの戦略となって
浮かび上がってくるだろう。

2009年も引き続き、

·既存領域における新サービスの開発とセールス
·UbicFrontier!を含めた、新規領域におけるサービスの開発
·ハイブリッド戦略の積極的な実行

を粛々と進めて、青空を切り開いていきたいと思います。

今年も一年間本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
来年は、いろんな意味で新しい一年にしていきたいです。

# 30日の夜、31日の現在もServersManチームと作業中!
# スタッフの皆さん本当にお疲れ様です。「信じられないくらいにすばらしい」プロダクトを
# 世に出しましょう。