第13話 「ニューヨーク雑記」編

第13話 「ニューヨーク雑記」編

石田宏樹写真NewArk空港にてPalmVIIでメールをチェックする石田氏
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こんにちは,石田です。今週は「ニューヨーク便り」です。

ニューヨーク雑記

先週は,プレスリリースと同時に成田に直行しニューヨークへ3泊5日の強行軍で出張してきた。主な目的は,PC Expo視察とビジネスミーティングが少し,そして米国でのプレスリリースだ。今までは,月1度のスケジュールで渡米していたのだが,FreeBit.Com立ち上げでなかなか時間が取れなかったため,5か月ぶりの渡米だった。ネット株の下落以降,初めての渡米なので,実際の業界や街の様子を詳細に見てきた。

PC Expoは,現在のIT業界の傾向を象徴するような展示会だった。毎年,ハードウエアメーカーはこの展示会に合わせて新製品・サービスの発表をするが,今年のトレンドとしては「脱PC」の動きが明確に現れていた。

この動きに関しては,かなり前からいくつかの取材の際などに発言してきたが,インターネットが一般に普及していくにつれ,それまでソフトウエアとして動作していたものが,どんどんハードウエアに変化していく傾向にあるようだ。MP3プレイヤーしかり,ポケットボードなどのメール端末しかりだ。
故障のない良質なハードの開発は,日本産業のお家芸とも言える分野なので,さらなるインターネット普及において日本が大きなカードを握るようになるのではないかと思っている。
この流れの中で見ると,実際にハードを作れる,ソニーやフィリップスなどが元気がよいのもうなづける。ソニーのハード,インターメディア(メモリースティックネットワーク),ソフト(音楽,映画等…)を組み合わせた総合戦略もかなり具体的に見えてきた。
後は,HandspringのVisorやTransmetaのCrusoeチップなど面白いものもあったが,それは別の機会に詳しく述べることにしようと思う。

確かに株価の下落以降,米国IT業界は「堅実」になってきているように感じられた。「とにかくシェア」「とにかく新製品」という動きから,「確実な利益構造」と「確かな新製品」という流れに変わってきているようだ。新製品の販売ひとつとってみても,まずはWebサイトにて販売し,売れ具合を確認できた後に初めて販売店に流していくという動きが強まっている。この影響で,コンピュータショップなどには新製品がほとんど登場しない。
米国ではインターネットビジネスの成長と成熟の双方を支えるために新たな変動が確実に進んでいることを確信した。

6月28日(水)
かなり早起きして英語のプレスリリース文面のチェック。いくつか指示を出す。出社後,某広告関係のミーティング。席割などに関してのミーティングをすばやくこなす。
昼一番で成田に向かいCO008便にてニューヨークへ。リンカーンパークのシェラトンホテルに泊まる。ハドソン湾をフェリーでわたればそこがマンハッタンだ。

6月29日(木)
日本からプレスリリースの報告が続々と届く。かなりいい手応え。問い合わせもたくさん来ているようだ。よかったよかった。
フェリーでコンベンションセンターへ向かう。なんと片道10分!いい場所だ。じっくりとPC EXPOを視察。
ホテルに戻ってきて米国プレスに対してプレスリリース。ファクスをがんがん送って電話で対応。かなりの反応があった。
日本では,ぷらら向けのサービス開始。順調にスタートできているようだ。

6月30日(金)
プレスリリースの反応がさらに大きくなっていた。東京のスタッフは冷静に確実に処理しているようだ。さすが。朝一番で高級オフィス街に居を構える某社へ。会社が変わったご報告やらIT業界のことやらをお話。結構楽しい時間。
その後,ニューヨークの書店を数店とコンピュータショップを数店回ってマーケット調査。いろいろなことが分かった。さて,明日は早くも帰国。ホテルの隣のステーキハウスで出張のまとめのミーティングをする。

7月1日(土)
5時起床で空港へ向かう。コンチネンタルのターミナルは英語がなかなか通じずに
困った。ネイティブスピーカーでもマックで買い物するのに苦労していた…

7月3日(月)
休みを取らずに出社。11時から全体ミーティング。各部署から状況をヒアリング。順調な進み具合に満足。昼過ぎいきなりオフィスの冷房が故障。灼熱の暑さ。あらら。夕方広告のミーティング。