第14話 起業エピソード「プレスリリース後のご報告」編
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こんにちは,石田です。サービス開始のプレスリリース後,たくさんの反響をいただいています。今週は事業内容と考え方について噛み砕いてお話します。
起業エピソード「プレスリリース後のご報告」編
6月29日にこの「ベンチャー立ち上げ日誌」での発表に続いて,様々なメディアでFreeBit.Comの事業内容を紹介いただいたところ,予想を上回る反響があり,この分野に対するマーケットの熱い期待を感じることができた。ビジネス的にも多くの魅力的なオファーをいただき,秋くらいまでに様々な形の「高品質無料インターネット」が登場するのではないかと思っている。こちらも順次ご報告していきたいと思っている。
ただ,「プレスリリースを見ただけでは,FreeBit.Comの事業内容がつかみにくい」というお言葉もちらほらいただいたので,今回は噛み砕いて事業内容に関してお話してみたいと思う。
FreeBit.Comを一言で現すと「FreeISP’s ISP」という言葉に要約される。これは,「無料プロバイダに対してインフラを提供するプロバイダー」という事である。FreeBit.Comのネットワーク,サーバ,サポート技術等を組み合わせることによって,様々な組織が簡単にプロバイダービジネスを行えるだけでなく,無料プロバイダーまでがビジネスとして成り立つという仕組みである。
このコア技術が「Network Block」というものに集約されているが,この特許出願中の技術を利用することで,プロバイダービジネスにおけるネットワークコストを極めて低く抑えることができ,広告などに依存する無料プロバイダーであっても十分採算をとることが可能になる(有料のプロバイダーであれば粗利率がアップする)。
以前にも書いたが,僕自身はECの発展のためには様々な形の無料プロバイダの存在が必要であると信じている。しかし,4年半有料プロバイダーを運営してきた立場として,日本の既存のコスト構造では,そのビジネスが非常に困難なものであることも,十分理解している。
そこで,生まれたのがFreeBit.Comなのである。FreeBit.Comは「黒子」として存在し,様々な形の無料プロバイダー,低価格プロバイダーの発展を支援し,日本のeBusinessの発展に寄与する。これが,FreeBit.Comの理念である。これから無料プロバイダーは大きく二つの形に分類されていくだろう。
一つは「General型無料プロバイダー」。これは,一般のプロバイダーと同じように総合的なサービスをサポートし,「インターネット接続」が目的のユーザーをターゲットとした無料プロバイダーである。
二つ目は「特化型」の無料プロバイダー。ある事を「目的」としてインターネットを「手段」として使うプロバイダーである。ショッピングサイト,オンライン証券,オンラインバンキング,会員組織,それは多種多様である。この二つの形の無料プロバイダーがしっかりとした経営基盤の中で競合していくと日本のeBusinessも更に発展していくと思われる。FreeBit.Comは,それらの発展をしっかりと支援していきたいと思っている。
7月4日(火)
某新聞社の取材。かなり事業内容に興味をいだいていただいた。続けて,某雑誌の取材。こちらは「無料化」と「コミコミ」を実現する仕組みについて詳細を説明。特許申請内容に関しても一部説明。夜,サポートシステムに関しての最終打ち合わせ。セキュリティを一番に考えた画期的な仕組みになっている。
7月5日(水)
今日からお昼のお弁当の配達が始まった。かなり栄養バランスが改善されるだろう。某プロバイダーの方が来社。真剣に内容を検討していただく。某新聞社の取材を受ける。こちらも「しくみ」と「ビジネスプラン」に関して詳細にご説明。夜,FreeBitの情報公開に関するポリシーミーティング。いつものとおり「ガラス張り」で行く。
7月6日(木)
とても重要なプレゼンテーション。FreeBitのビジョンやビジネスプランに関して真剣なプレゼンテーション。なかなかいい反応だった。某広告のミーティング。夜,しゃぶしゃぶの食べ放題のお店で新入社員の歓迎会。とても楽しい会だった。会が終わった後に,オフィスに直行するスタッフも多数。さすがベンチャー。
7月7日(金)
なぜかとても体調が悪い。どうしてかな。某社にて朝一番でプレゼンテーション。体調が悪いが気合で乗り切る。結果は上々。会社に戻ってきて倒れる。熱が出ている。今日は予定が入ってなかったので,そのまま帰宅し寝込む。
7月9日(日)
ほぼ48時間ぶっ続けで眠って目覚める。台風もいつのまにか終わっていた。久しぶりにこんなに寝た。ニューヨークからぶっ続けだったので疲れもたまっていたのだろう。しかし睡眠のおかげで完全復活!