第33話 インターネット普及のポイント
これも「ハードウェア化」の一つのカタチ (右)これが「Visor Phone」。
電話としてもかなり本格的に利用できる。メインの電話としても問題ないと実感
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こんにちは,石田です。今週は,インターネットがさらに普及するためのポイントについてお話します。
インターネット普及のポイント
最近,雑誌や新聞の記者の方から「IT普及のポイントはどこにあるでしょうか?」と質問される機会が増えてきた。僕のこの質問に対する答えは数年前から一貫している。「ソフトウェアのハードウェア化」だ。
今のインターネットのサービスの多くは,いくつかのOSで動作する様々なアプリケーションソフトウェア上で動作している。メール,ブラウザー,MP3プレイヤー,などなど….
様々な用途に利用できるアプリケーションソフトの“汎用性”で,ネット上のサービスは発展を遂げてきた。より一層の普及のためにはもっとシンプルなハードウェアの登場を待つ必要があると考えていた。
ちょうどプロバイダーが登場し始めた頃に,女子高校生向けに「NIFTY端末」が作れないかと真剣に話していたこともあった。しかし,当時はまだまだ「ソフトウェア」の時代だった。
この「シンプル化」「ハードウエア化」の流れは,2年ほど前から具体的になってきた。最初に口火を切ったのが,Diamond Multimediaの「Rio」に始まったMP3プレイヤーの動きだ。MP3といえば,パソコンにソフトウェアをインストールして聞くものだったのが,ハードウェアとして登場し,単体でも楽しめるようになった。これで一挙にMP3の利用者が増加した。保存形式は違うながらもソニーや松下まで参入し,現在では市場に20種類ほどの機種が出回っている。ハードの登場が普及率を伸ばしたわけだ。
この動きの顕著な例が,「ポケットボード」のような“メール端末”,iモードのような一種の“Web端末”の登場である。ポケットボードとiモードが日本のインターネット人口をどれだけ増加させたかはここで語る必要はないだろう。
この動きは,「目的型」インターネットの流れに乗っていると思う。何かの「目的」の「手段」としてインターネットを利用する。音楽を聞きたい,友人と連絡を取りたい…そういった目的の手段として,インターネットを意識せずに,自然に利用して目的を果たす。インターネットがこのような存在になった時,さらに普及が望めるのではないだろうか。
FreeBit.Comもそのようなサービスを心がけたい。
p.s.
圧倒的な「ソフトウェア」の利点を背景に発展してきたインターネットが,さらなる普及のために「ハードウェア」の力を借りる。昔から何気なく口にしてきた「ソフトウェアのハードウェア化」という言葉と,eコマースと既存商法との融合を図る「クリック&モルタル」という言葉は同じことを指していたのだなぁと納得。
11月27日(月)
本日から,JCB法人カードとの提携サービス開始。メールで入会者数などを監視する。法人では考えられないくらいの好スタート! その後いくつかの戦略のまとめを作成する。
夜,面接1件。現在フリービットでは業務拡大に向けて人材募集中! 毎日10件以上の応募がある。うれしい悲鳴。
21時から取締役会。中間決算の報告を慎重に聞く。設立6か月目にして費用の暴れがなくなり落ち着いた。安心。とにかく一刻も早い黒字転換を目指す。
11月29日(水)
某ベンチャーキャピタル来社。監査役2人にも出席いただいてミーティング。その後,技術陣とPalmソフトウェアに関してのミーティング。続いて戦略のまとめ。きれいにマトリックス戦略がまとまった。
夜,久しぶりに木村太郎さんと六本木の「福寿司」でお食事。近況報告など。
11月30日(木)
朝一番で,全スタッフのミーティング。最近,全スタッフミーティングができていなかったので,きっちりとコミュニケーションをとる。
昼,リクルートを訪れてミーティング。なかなかいい感じ。夕方,某社の重役さんとのミーティング。いろいろと協力してくださって,とても感謝。その後,1件面接。
21時過ぎから,取締役を中心としたメンバーで夕食。きっちりと意思の疎通を図る。
12月1日(金)
さて,いよいよ20世紀も残り1か月だ! 今日からリクナビサービスのスタート! 10時,無事リクナビサービスがスタートする。すぐに最初の入会者が来る。
11時,BSデジタル放送もスタート。通称「寝部屋」に設置されているテレビでBSデジタルを体験してみる。デコーダーの処理速度の遅さと,各テレビ局の対応の消極的さが目立つ。将来の「雛型」としての意味は十分あると思うが,「雛型」は本サービスでやるべきものではないと思う。完成度の低い正式バージョンほど,ユーザーを失望させてしまうものはない。
夜,「ATOK Pocket」が届く。早速インストール。とても快適。その後,技術チームとお食事。久々に「痛飲」する。楽しかった!