2008年4月期中間業績発表
会場は、約90名の機関投資家、アナリスト、メディアの皆さんにお越し頂き、
ほぼ満席となっていました。
昨日、フリービットでは「2008年4月期中間業績発表」を行いましたので、
動画に並びましてこちらでも補足させていただきます。
[2008年4月期中間事業説明会動画]
http://www.freebit.com/ir/movie/2007-12-10_FLV/index.html
2008年4月期中間業績では、P/L面では連結調整上の差額を除いては、FB単体と
ほぼ同じ数字となっています。DTIの売上げ、利益は連結されていませんが、
当プロジェクトにかかるコスト面では、オフィスの移転コストや、
営業外でDTI買収資金調達費用等がFB単体で当期に計上されています。
売上高は前年比 +19.3%、営業利益は +47.2%と大変堅調な伸びを実現できました。
経常利益、純利益でマイナスはすべてDTI取得資金調達コストの一括計上(約1.2億円)に
よる影響となっております。
ハイブリッド戦略(ISP買収によるユビキタス化事業の推進)実行の為の先行コストは 発生するが、本業は堅調に推移しています。
[ブロードバンド化事業]
利益を下支えするブロードバンド化事業は前年比-3.7%となっています。
ブロードバンド接続サービスが +3,100万円、ナローバンド接続サービスが -8,600万円と
なっております。ナローバンド接続サービスは前年同期では-19,000万円でしたので、
下げ止まりの傾向が見られます。下期では、DTIへの回線提供も始まり
ますので、この傾向は変わってくると思われます。
[ユビキタス化事業]
フリービットの成長事業である「ユビキタス化事業」は、前年同期 +88.4%と
極めて堅調な伸びを示しました。(共立メンテナンスへの提供スキームの変更
など一部特殊要因も入っております)
また、2QにはDTI向けユビキタスサービスの開発にも多くの社内リソースを
割り当てています。これらは、下期以降の各種サービスにて売上げ・利益
貢献していく予定です。
[売上原価]
前年同期比 +28%となっていますが、殆どがDTIのサポート子会社であった
SHIの事業を譲受けたことによる人件費の増加によるものです。
実際にサービスにおける売上原価の上昇はありません。各種サービスが
継続課金部分にシフトしていることによって、通常サービスにおいては
原価は下がってきています。
[販管費/一般管理費]
前年同期比 -12.7%となっており、しっかりとしたコスト管理が
実行されています。
[経常利益・純利益]
DTI取得資金調達コストの一括計上(約1.2億円)によってマイナスとなっています。
資産、負債ともにDTIの買収による連結によって大幅に増えています。
借入金が増加していますが、増加の理由は「DTI買収」単一目的のみであり、
DTIの業績は開示しておりますとおり極めて順調に推移をしておりますので、
この部分に関しては、ポジティブに捕らえております。
CFに関しましても、DTI買収によっての変化となっています。
続けて、2008年4月期中間の業績の事業進捗です。FB単体(BtoB)に関しては主に、
ユビキタス化事業の「四つの成長分野」に関してご説明を行いました。
[メッセージング事業]
・共立メンテナンスとの長期契約の締結。ハードウエアのリスクを切り離した
サービス提供へ。利益率の向上。
・DTIへのユビキタスメールシステム「MyMail」の提供。
[VPN領域]
・MyVPN USBノードの着実な市場とのマッチング。セキュリティの厳しい、
医療領域での採用実績、DTIへ個人向けVPNサービス「U+link」の投入
などがトピックとなっています。また、テレワーク分野での実証実験にも
参加をしております。
[通話報酬型広告市場]
・AdSiP 2.0 / AdSiP inbound analyst の短期間への投入で、
数多くのパートナーとの提携を実現しています。現時点では、
まずはパートナー開拓を優先して行っています。
・Web広告と比較して通話の場合は4倍のコンバージョンが発生する
という事が実証できました。鍵は多くの媒体との連携になります。
[モノ・コントロール]
・DTIにてユビキタス家電ブランド「Dream xStyle」をスタートしました。
第一段階は「ホームセキュリティスタイル」を提唱した
「Dream Home Security Style」になります。3990円からスタートできる
ホームセキュリティです。第三弾まで企画中です。
ハイブリッド(BtoC)分野に関しては、DTIとフリービットのシナジープロジェクト
「Phoenix One」の進捗を中心にご説明を行いました。
Phoenix Oneでは、全体を「応急処置」「戦略的変革」「成長と新生」の各フェーズ
に分けて着実な進捗を目指しています。
現在は「応急処置」フェーズの終盤、「戦略的変革」フェーズの前半という位置づけ
になっています。
[応急処置フェーズでの実績]
Phoenix Oneプロジェクトでは「シンプルさ」を徹底的に追求しています。
応急処置フェーズでも実行する内容をシンプルに5つに設定しました。
重要な5つに関しては、DTIスタッフの皆さんの頑張りもあり、しっかりと
ゴールに到達することができました。
ネットワークコストに関しては、FBとDTIの共同運用により、来年4月から
約30%のコストダウンを目指します。月額約2,000万円のコスト
削減となります。下期は両社のエンジニアの総力を結集して、粛々と
これらの共同運用プロジェクトを進めていきます。
また、IPv6を中心とした新領域部分での共同研究開発・実証実験においても
両社の融合を行っていきます。
「直近のコストダウン」だけでなく将来の技術準備も両輪で行っていきます。
サポートセンターコストは、先日発表させいていただいた唐津SiLK Hotlinesの
設置によって、来年4月から約30%のコストダウンを目指します。移行後は、
月額で約2,600万円のコストダウンとなる見込みです。
唐津移行の為に、下期に約9,000万円の移行費用を見込んでいます。
(各種支援金などで、来期移行に全額を回収できる見込みです)
ネットワークの共同運用、サポートセンターの移設など下期は来期以降の
利益創出に向けて、フリービットグループのリソースの多くを割り当て、
着実に、粛々と作業を進めていきます。進捗に関しては、ブログなどにて
随時ご報告をさせていただきます。
すでに、唐津で現地採用されたコアスタッフ10名が東京にて2ヶ月間の研修を
行っています。なれない東京の環境で皆さんとても前向きに頑張って
くださっています。必ず素晴らしいコールセンターが立ち上がると信じて
います。
このように「応急処置フェーズ」では、短期間に多くの手を打ちました。
単なるコストダウンではなく、しっかりとした準備と取り組みを行い、
「継続的な仕組み」で体質を改善していく手法をとっています。
派手ではありませんが、継続的な成長の為には必要不可欠だと考えて
います。
技術力と仕組みづくり、そして抽象化によるシンプル化の手法を使って、 事業体力を着実に高めていく手法がこれからのフリービットの 事業再生スキームの特徴になってくると思います。
[戦略的変革フェーズ]
こちらは先日の「DTI事業戦略説明会」をご参照ください。
http://atsuki.net/archives/2007/10250837.html
(37)(39)
・ユビキタスプロバイダ と新しい定義を行う
・ユビキタスポータル「Dream HUB」を開始
・接続サービスは、徹底的に絞込みシンプルかつ業界最安値水準に
・接続非依存サービス「Ubic プラン」を開始
ということで、着実に新しいスキームに入っています。
買収時にご説明させていたいただいた内容を粛々と実行して
います。
http://atsuki.net/archives/2007/07251820.html
以上、2008年4月期中間業績と、事業進捗のご説明でした。
(SiLK VISION 2010 ver2.0 編へ続きます)