SiLK VISION 2010 ver.2.0
フリービットでは、SiLK VISION 2010 ver.2.0を発表いたしました。
# 以下、本年6月に発表した中期経営計画SiLK VISION 2010を”ver.1”、
# 今回上方修正したSiLK VISION 2010 ver.2.0を”ver.2”と記載いたします。
[中期計画の上方修正理由]
6月に発表したver.1の中で定義した、ハイブリッド戦略(ISPを買収して、
ユビキタス製品を直接BtoCで提供していく)が順調に推移をしているため、
約1年前倒しで達成できる見込みが強まってまいりました。
また、FBとDTIの売上げを今期のまま成長が無いと仮定しても、
2009年4月期の売上げは100億円を超える規模となります。
・継続課金部分がグループ全体で95%となっており、特殊要因を除いての
大幅な変化は起こりづらい事業構造である
・継続的な成長を支えるリスク要因であった「優秀な人材の確保」が
DTIの買収によって実現され、新たなチャレンジ領域の為の
人材リソースを確保することができた
以上の理由から、ver.1の上方修正の実施を決定いたしました。
今回の上方修正の骨子は、ver.1をベースに、さらに三つの「重点戦略」をver.1から
抽出し、そこにより多くのリソースを割り当てて推進していくことで、2010年4月期で
売上げ+30億円、利益+5億円を上乗せいたします。
三つの重点戦略とは、「海外事業」、「ハイブリッド戦略の拡大」、 「ユビキタス家電」と設定いたしました。
[海外事業]
ver.2においては具体的に中国でのEmotion Linkサービス開始を目指します。
中国においての通信事業、コンテンツ事業展開には政府の規制が存在します。
Emotion Linkが、「ソフトウエアサービス」「SI」「コンテンツ」「通信」
どの分野に分類されるか。分類された後に、独資で事業展開が可能か?
それとも、合弁の必要があるか? などをまずは明確にしていく必要が
あります。また事業を開始する場合の知財の確保も重要な戦略となります。
規制内容も毎年変化していくために、日本からの定期的な訪問では、
キャッチアップしていくのが困難となっています。その為、今年度中に
中国にブランチオフィスを設立して、事業が運営できる体制を整えます。
中国ではIPアドレスの枯渇問題等の解消の為に、Emotion Linkの
市場価値は大変高いと考えています。
# 日本でもIPv4アドレスがオークション販売されるようになるという
# 案もあります。そうなると、利用アドレスが資産計上されるように
# なる可能性があり、企業にとってアドレスを資産保有するか
# 仮想化で圧縮するか という議論も起こってくると思われます。
Emoiton Linkは、固定IPアドレス、グローバルIPアドレスを一切必要とせず、
仮想化技術を利用して、IPアドレス数を無限近くまで増やすことができます。
その市場性は非常に大きいと考えています。
[ハイブリッド戦略の拡大]
ハイブリッド戦略に関しては、Phoenix Oneにて
・ネット計上ベース売上高に対する経常利益率15%達成が視野に入ってきたこと
・ユビキタス化サービスでARPUが上がっていること
・ユビキタス化サービスの市場啓蒙に有効であること
等の仮説が正しかったことが証明されつつあります。
その為に、これらの方策をパッケージ化して規模を拡大して
展開することにしました。
ユビキタスプロバイダとして再始動したDTIは、その矢継ぎ早の施策に
よって明確に市場でのポジションを獲得し始めていると感じています。
[ユビキタス家電]
モノ・コントロール領域での取り組みとして、今までのBtoBのみの
取り組みに追加して、DTIを経由して直接BtoCでエンドユーザーに
「ユビキタス家電」をご提供していく取り組み「Dream xStyle」を
スタートいたします。
「Dream xStyle」の「x」は、様々なライフスタイルの提案の
可能性を示しています。
[ユビキタス家電の定義]
1.ユビキタス化時代の様々な「ユビキタス・ライフスタイル」自体を提案していく
2.接続、PC、ブラウザに縛られず直接「行為」(行為のデザイン)に結びつく
ソニーユニバーシティでの講演、テルモでの講演など「モノづくりとネットワーク」
語るときに常に僕が提唱してきた内容が
ネットワーク時代、ユビキタス時代の、人々の「行為」からプロダクトをデザイン し直さなければいけない
ということでした。この内容に関しては、後日講演のビデオでのご紹介も含めて、
じっくりとご案内させていただきたいと思います。
「Dream xStyle」は常に、「行為のデザイン」を心がけていきます。
3.ユビキタス家電同士、もしくは、ユビキタス家電と他の機器は
フレキシブルに「連携」「連動」して人々の様々な「行為」に関して助力する。
ユビキタス家電同士は、すべて連携して動きます。また、他のデバイスとも
DTIのユビキタスポータル「Dream HUB」が媒介となることで協調動作します。
Dream HUBは、「inter-media super node」としての役割も担います。
4.機器を販売せずに、継続課金で「貸し出す」モデルを採用する。
機器まで含めたサービス化、継続課金を実現します。
当然、ユビキタス家電は、Emotion Linkを利用したOverLay Internet空間に
「自律ノード」として存在しますので、そのままで世界中のあらゆる
ネットワーク上で動作します。
その第一弾として「Dream Home Security Style」を発表いたしました。
(詳細後日ご説明)
10分で設置可能な、自動警備型ホームセキュリティです。
初期費用3990円、月額525円と競争力の高い価格も魅力です。
現在、第三弾までを計画中です。日本でビジネスモデルが見えた後は、
海外展開も想定していきたいと思っています。
# 当戦略においてハードウエア費用の発生をご心配されている声を
# お聞きしましたが、当価格での提供でも「極めて早い期間」で
# 当ハードウエアの費用は回収できる仕組みになっておりますので、
# ご安心ください。感覚値としては「驚くほど早い回収」という感じです。
回線非依存の「Ubicプラン」に、ユビキタス時代の「ホームセキュリ
ティライフスタイル」を提唱する新しいプロダクトが早速追加されました。
どんどんサービス拡張を行って参ります。
ver.1 + 三つの重点戦略で2010年4月期において、売上高130億円、
経常利益20億円、今回の第三者割り当て増資を含む潜在株数をすべて
見込んだ状態で、一株あたり純利益38,184円(今年度比約7倍)を目指します。
本年3月の上場による新株発行(約5億円)と、コーポレートローン
(48億円)によって、SiLK VISION 2010 ver.1の達成は見えてきました。
次の、SiLK VISION 2010 ver.2の実現に向けて、新規に資金調達を
行います。
資金調達目的は、SiLK VISION ver.2を達成するための財務基盤強化、資金確保です。
今回調達する資金はDTI買収費用の返済ではなく、更なる成長のための資金として
利用いたします。今回の資金調達のスキームは、資金の需要状況、株式市場環
境、当社の株価水準等を総合的に勘案しながら資金調達が可能であり、権利行使
の程度やタイミングも当社がおおよそコントロールできるという特徴があります。
新株予約権行使の結果発行される発行株式数の上限は4,500株と確定しており、
希薄化比率は最大で10%程度(2007年12月7日現在)となりますので、想定以上
の希薄化が発生することはありません。
今回の資金調達に関して過不足なくここで説明することは困難ですので、詳細に
関しては、プレスリリース(PDF)、Q&A(PDF)をご覧ください。
ver.2は、ver.1に追加して新たな取り組みを行って参ります。
ユビキタス化事業4つの成長領域、ハイブリッド戦略(の拡大)、
中国進出、ユビキタス家電のスタート、そしてその戦略を支えるための
資金調達となっています。
新しい中期経営計画実現に向けグループ一丸となって粛々と努力して
まいります。