free you a bit.
FreeBitグループの新中期経営計画 SiLK VISION 2016をスタートさせて、
半年が経過しようとしています。
SiLK VISION 2016では、
モバイル革命、生活革命、生産革命
という3つの革命において、FreeBitグループが創業以来13年かけて、
一つ一つ紡いでいきた技術やノウハウを垂直統合して、
SiLK Experience 「切れ目の無いユーザー体験」を生み出す。
事をお約束しています。
11/13 その最初の事業である、freebit mobile の発表を行いました。
freebit mobileの事業の詳細は、動画をご覧いただくとして、このエントリーでは
freebit mobileが目指す「全く新しいモバイルの仕組み」に至る道筋について
お話をしたいと思います。
freebit mobile構想は6年前にスタートしていました。
iPhoneが生まれて、携帯電話が完全にコンピューターとなりました。
インターネット的な言い方をすると、「携帯電話が電話番号だけでなく、
IPアドレス(インターネットアドレス)を持った」という事が大きな革命でした。
通信事業者によって閉鎖されたネットワークに「閉じ込められていた」、
近年最大の発明とも言える携帯電話が、我々の自由なインターネットの世界に
「開放」されました。
その構造を見た瞬間に、PCと同じ規模の世界になる、
そして、水平産業の波が大きくなってくる、
既存の携帯電話産業の構造(いけすの考え)は維持できなくなる。
ということは自明の理でした。
PCの「歴史」から学ぶと、産業の水平化が広がってくることで、
規模は爆発的に拡大するが、「ユーザー体験の分断」が発生する事、
それらを再統合する企業(ベンチャー)が生まれてくる事が予測出来ました。
世界最大規模の市場においてこのようなチャンスは、我々にとっても
二度と来ないかもしれない。
ほぼ時を同じくして、リーマン・ショックが発生し極度の
信用収縮が発生していました。
FreeBitは、売上の90%以上が少額の継続課金によって支えられて
いたために、実業ではリーマン・ショックの影響は殆ど受けて
いませんでした。出井伸之社外取締役に相談にうかがったところ、
「今は逆に攻める時期だ」という助言もいただき方針を決めました。
FreeBitグループでは、この仮説のもと、スマートフォンキャリアに
必要な、水平産業を買収や自社の技術開発によって、
ある意味必死に「かき集め」ました。
そしてそれらを、更に多くの労力を投入して、多くの失敗もしながら、一つ一つ、
FreeBitのビジョンに向けて紡いできました。MVNOの回線サービスの
開始は当然として、以下の様な取り組みをしてきました。
2009年5月には、メディアエクスチェンジ社を買収して「マザーデータセンター」を取得。
[メディアエクスチェンジ社の公開買付に関して]
その後「データセンターを丸ごと仮想化する」現在のフリービット
クラウドVDCの開発に成功。
[仮想データセンター MEX VDC(現フリービットクラウドVDC)発表会動画]
そのシステムは、現在テレビ朝日さんや、
オリンパスさんなどのナショナルブランドにご採用いただくまでに
成長しました。また、それらの環境を自社運営でない物理データ
センター上に構築するノウハウも紡いできました。実際に、香港、
北京で現在稼働中です。
[中国本土に向けた香港におけるクラウドサービス開始のお知らせ]
スマートフォンとクラウドは切っても切れない分野で、
水平分野での過激な競争のもとでその下地を作ってきていました。
同じく2009年9月には、低価格なプライベートブランドの
家電を製造・販売していたEXEMODEの買収。中国EMS(工場)を
使った製品づくりと流通を学びました。生産規模の問題は、
中国最大規模のコンシューマーエレクトロニクス企業の
一つであるaigoとの提携でクリアしました。
[中国最大規模のコンシューマーエレクトロニクス企業aigoとの提携]
しかし、子会社のままでは、安かろう悪かろうの製品づくりから
脱却できず、Androidを使ったネットワーク端末までの道筋を作り、
フリービット/DTIに統合し、リソースの全てをスマートフォン
開発に割り当ててきました。
[Android/WiFi搭載 Oneのコア技術ServersManを搭載したクラウドフォトフレームの発表会動画]
また、大規模IP電話システムを開発していた会社の事業を譲り受け、
自社の仮想ネットワーク技術EmotionLinkと組み合わせて、
LINEによって一躍有名になった無料通話の仕組みを
いち早く完成させていました。この技術は楽天さんにもご提供
させていただきました。
[フリービット、「楽天メッセンジャー」ベータ版のシステム開発に協力]
このサービスは、時期尚早と判断され、途中で中止となってしまいましたが、
技術開発はコツコツと続け、スマートフォン用の無料通話システムとして、
freebit mobile の重要な「仕組みの違い」を支えています。
[フリービット、LINEなどで話題の「スマホ間の無料通話サービス」を
短期間で実現するスマホ向けクラウド型次世代VoIPシステム
「CloudVoIP」を開発しOEM提供を開始。全世界で取得済みの特許技術を利用し、
待機時のバッテリー消費量ゼロ、アプリ同士の無料通話、
050番号からの一般電話との通話環境を提供]
更に、2007年11月に佐賀県唐津市に設置した、マザーコールセンター
であるSiLK Hotlinesもコツコツと努力を積み上げていき、
今では、全グループのプロフェッショナルワークを担当する、
BPOセンターとして大きく姿を変えてきました。
更には、中国に近いという立地条件も活かしてfreebit moibleの
ロジスティックセンターとしての役割も担っています。
広い敷地を使って、在庫管理、検品、出荷、修理受付、
サポートの全てを担当できます。
[SiLK Hotlines立ちあげを取材していただいたドキュメンタリー番組]
そして重要なのが、マーケティングのノウハウです。
2011年にフルスピード株式を公開買付。事業の連携はwebマーケティングノウハウ
SEOに始まり、bigdata解析技術を使って、ディスプレイ広告の
領域にも広げています。
[株式会社フルスピードとの資本業務提携及び
同社株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ]
SiLK VISION 2016における第一の矢である、「モバイル革命」に対しては、このように水平ブロックを必死で紡いできました。多くの失敗もして、株主の皆様、顧客の皆様にもお叱りを受けながら、その都度真摯に学んで修正を行い、前に進んできました。
freebit mobileは、スマートフォンキャリアとしてはまだまだ不完全で、
脆くてちっぽけな存在であることは重々認識しています。
しかし、仕組みで勝つための準備も長い時間をかけて積み重ねてきました。
時間がかかる事業です。誠実に、ひたむきに日々改善を積み重ねて、
顧客志向を徹底しつつ、しっかりと目指す目標に向けて歩を進めていきたいと
思っております。
free you a bit
あなたを少しだけ自由にする。
そんな存在を目指して 頑張ります。
freebit mobile ATELIER第一号店の準備地にて