DTI公開買付けに関してのご説明

DTI公開買付けに関してのご説明

フリービットでは、本日 株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)の
公開買付けの開始を発表いたしました。

20070725-dti-kabuto.JPG
16時より兜倶楽部にて記者説明を行いました。

[プレスリリース]
http://www.freebit.com/ir/pdf/2007-07-25_1.pdf

当取引に関しましては、DTI株式の96.19%を保有する筆頭株主である
東京電力株式会社から本公開買付けに応募する旨の同意を得ており、
また、DTI取締役会から全会一致で賛同を受けております。

# 単なる相対取引による株式譲渡ではなく、公開買付けを実施する理由は、
# DTIが2003年まで上場会社(ナスダックジャパン[当時])であった為に、他の
# 株主の皆様にも広く売却の機会を設けるために、制度として義務付けられて
# いることにあります。

1.公開買付けの目的

DTIは、約40万人のユーザーを抱え(2006年度:売上高約160億円、経常利益約6億円)、
高い顧客満足度を特徴とする大規模ISP(インターネット接続事業者)であり、
当公開買付けはフリービットが推進する中期経営計画であるSiLK VISION 2010
「ハイブリッド戦略」の第二弾として遂行されます。
第一弾は、6月13日に発表させていただきましたlivedoor接続サービスに関する吸収分割契約です。)

フリービットのコアコンポーネントAPIを自ら組み合わせ、BtoC分野に対して
新世代ISPとして直接ご提供する「Ubiquitous HUB」構想の中核ISPとしての
位置づけを意図しております。

また、当社経営陣は、フリービットの上場時の目論見書でも開示されております
通り、DTI社の創業メンバーでもあり、DTI上場直前までの4年半に実質的な
マネージメントを担当してきた経緯もあり、企業として非常に近しい
DNAを保有していると考えられます。

・企業文化の親密性(インターネットを広げる、本当にいいプロバイダを追求する)

・ISPとしての相応規模を保有し、顧客満足度の視点が高い

・売上げの大半がユーザーとの直接契約による継続課金であること

・技術者を中心とした優秀な社員を多く擁すること

・フリービットのコアコンポーネントAPIの提供によって、
ISP部分のクオリティアップ、高コストパフォーマンス化、新規ユビキタス
サービスの提供による差別化が見込めること

等のメリットから、フリービット・DTI双方の将来に対して大きなチャンスとして
公開買付けを実施いたします。

DTIの株主の皆様も何卒ご賛同いただけますようご協力をお願いいたします。

2.株式会社ドリーム・トレイン・インターネットとは

以下の内容をご参照ください

DTI リンク
http://www.dti.co.jp/outline/index.html

3.公開買付け詳細

・期間 平成19年7月27日(金曜日)から平成19年8月23日(木曜日)まで(20営業日)
・条件 普通株式 1株につき 金117,000円

・買付予定数 45,844株
(東京電力保有分で議決権割合の96.19%であり、既に東京電力が公開買付けに応じる旨の
「公開買付応募契約」を締結しています。)

#応募状況により、議決権総数と同数の47,468株(議決権割合100%)まで
#買付ける場合があります。

4.買付資金 

借入金及び現預金にて手当て

本件に必要な買付資金は、既に銀行からの長期借入金と現在の自己資金にて
確保しており、新株発行が伴うエクイティ・ファイナンスは今回行いません
従って一株当たり利益の希薄化は発生しません。

5.価格算定に関して

当取引におきましては、フィナンシャルアドバイザーとして大和證券SMBC
選定しており、厳格なデューデリジェンスが行われた末に算定されております。

フリービットの7年間のブロードバンド化事業によって培われた、
コアコンポーネントAPI利用による圧倒的なコストパフォーマンスによる
シナジーを発揮することで、「通常のISPビジネス」としてのコストダウン
効果で、回収は可能と考えています。

フリービットは、この分野において200社のバックエンド切り替えと運用を行い
日本でも屈指のケーススタディを持っております。

また、先月発表させていただいた、SiLK VISION 2010にある「Ubiquitous HUB」構想
によって、新たにEmotionLinkを駆使した新しいユビキタスプロダクトを直接
ユーザーの皆様にご提供することが可能となり「新たなシナジー」と期待される分野です。

[SiLK VISION2010より]

20070725-dti-ubiqhub1.GIF
ISPを「Ubiquitous HUB」と再定義して新しい価値創造にチャレンジします

20070725-dti-ubiqhub2.GIF
Ubiquitous HUB とは、あらゆるデバイスのネットワーク空間のHUBとなることです

20070725-dti-ispmodel.GIF
200ISPを超える採用実績から圧倒的なコストパフォーマンスを持っています。

これらを総合しまして、総額56億円という買収価格は、フリービットの事業特性を
考えれば極めて妥当な価格であると認識しています。

ISPを除いたインターネットのビジネスモデルは、「モノを販売すること」と「広告」以外に、
ほとんど存在していません。継続課金が認識されており、毎月の継続決済が
行われているインフラに対して、「広告モデル」では提供不可能な新商品を
提供していく予定です。

新世代ISP = Ubiquitous HUB の新しいチャレンジです。

6.その他

上場会社が自社より企業規模が大きな非上場会社を買収・合併等すると裏口上場の
可能性があるため、上場会社の実質的な存続性が認められるかについて証券取引所に
よる審査を受けることがありますが、当社は本公開買付けにあたり証券取引所より
猶予期間の指定は受けておりません。
従って上記のような懸念はありませんのでご安心ください。

[追記]

7/25 16:00 兜倶楽部で開催した記者説明会でのQ&A内容もご理解の一助となるかと
思われますので、記載しておきます。

Q.DTIの売上高は160億円だが、コスト削減後に利益(利益率)は
どのぐらい出るか?

A.未来事象に関してはお答えできないが、200ISPのケーススタディ実績から、
「あくまで一般論」として、「ISPビジネス」を解説すると10%程の利益率は
出せる構造である。フリービットのノウハウを駆使し、DTIのスタッフの皆さんの
助けを借りて、出来るだけ早くそのラインにもって行きたい。

Q.三菱電機は公開買付けに応じるのか

A.今後ご挨拶させていただく予定で現時点では不明。

Q.自分が立ち上げに参加したDTIを買収する気持ちは?

A.IT産業というと華やかで移ろいが激しいイメージがあると思うが、
一生をかけて一つの事を執念を持ってやる経営者が居てもいいと思う。

個人的には、当時お客様、スタッフの皆さんにした

「接続だけでない、本当にいいプロバイダをつくる」

という約束を、守るチャンスを再び与えられた事は一言「感慨無量」だ。

一からフリービットを立ち上げ、ブロードバンド化分野だけでなく、
新しいユビキタス化分野の技術を開発をしノウハウと実績を
積み上げながら、上場も果たすことが出来た。

両社のノウハウを組み合わせて、Ubiquitous HUB を実現させていきたい。
またそのことにワクワクしている。

Q.ISP業界の再編は進むのか。

A.現在ISPは、キャリア系、メーカー系、それ以外(地域ISPなど)となっている。
それ以外の勢力で様々なアライアンスを行って第三の勢力が作れれば
いいと思っている。

フリービットの株主の皆様に対しては、当戦略に関しまして明日26日開催いたします、
第7回定時株主総会後の株主向け事業説明会にて上記と同様のご説明をさせてい
ただきます。
規模的には大変大きな案件となりますので、定時株主総会の前に株主の皆様に
きちんと内容をご開示し、しっかりとご説明をさせていただき、ご納得とご賛同いた
だけるように時期の調整を行ってまいりました。

内容を吟味いただいた上で、何卒ご理解をいただけますようお願いいたします。

(公開買付けが成立したあかつきには、詳細戦略に関しても改めて説明させていただく予定です)

Being The NET Frontier! という理念を実現させるために、強い覚悟を持って
取り組んで参ります。

2007年7月25日渋谷オフィスにて

フリービット株式会社代表取締役社長兼CEO
石田宏樹