第七回定時株主総会及び事業説明会
お忙しい中、足をお運びいただいた株主の皆様、
本当にありがとうございました。
信託銀行のアドバイスより大変多くの株主様に
ご参加頂くことができ、大変うれしく思っております。
株主総会では、
第一号議案 定款一部変更の件
第二号議案 取締役三名選任の件
第三号議案 監査役一名選任の件
の三つを決議いただきました。
二号議案の決議と、その後の取締役会で
代表取締役 社長 石田宏樹
代表取締役 副社長 田中伸明
取締役 出井伸之
という体制が正式に決まりました。
フリービットの取締役の任期は1年となっています。
また、三号議案で、社外監査役として
山口勝之氏を選任させていただきました。
スピードと、強力なガバナンスを併せ持ち、
自律成長に加え、M&A等による非連続な成長にも
対応できるよう努力してまいります。
その後の株主事業説明会では、以下のアジェンダで
ご説明させていただきました。
[フリービットとは]
・フリービットは「Being The NET Frontier!」という理念を最重要視する会社である。
・フリービットの、商材は特許技術をベースとした、コアコンポーネントAPIである。
・コアコンポーネントAPIは技術の秀逸性だけでなく、将来生まれるあらゆる
サービスの「共通部分」を抽出化し、それをコンポーネント化するアーキテクチャー
設計能力にもある。
・フリービットのすべての商品は、同一のコアコンポーネントAPIの組み合わせで
出来ている。
・コアコンポーネントAPIを継続型課金で提供していくのがフリービットのビジネスモデル。
・中期経営計画「SiLK VISION 2010」で、提供方法に垂直統合型で市場提供する
「ハイブリッドモデル」を追加した。
(デモ)
特許技術の例として、IPv4の環境に一切手を加えずEmotion Link を利用して、
IPv6のアプリケーションを動作させるデモを行いました。Emotion Linkが作った
Overlay Internet 空間の中に IPv6で動作するSIPプロトコルを通し、中国まで
運んで中国無錫市のSiLK NOCに着信させ、現地オペレーターと通話しました。
音質の素晴らしさは皆さん実感いただけたかと思います。
[2007年4月期決算詳細]
以前の決算説明会でご説明した内容を抜粋してご説明させていただきました。
[SiLK VISION 2010ご説明]
こちらも、先日発表させていただいた中期経営計画SiLK VISION 2010を
抜粋してご説明差し上げました。特に、ハイブリッド戦略に関してお話しました。
[DTIについて]
慶応大学湘南藤沢キャンパス→有限会社リセット→DTI→フリービット
という僕、僕を含むスタッフの経歴とそこを一貫して貫く「Being The NET Frontier!」
という理念、理念を実現する技術ビジョンなどを時間をかけてご紹介させていただく
事で、DTI株式の公開買い付けにいたった経緯とビジョン、効果などをご説明
させていただきました。
[学生時代→DTI→フリービットを貫くインターネット普及に向けた活動の歴史]
(学生時代[有限会社リセット])
僕自身は、インターネットが普及する以前からインターネット自体の普及活動を
行ってきました。ブラウザーが生まれる前、インターネットが普及する前にも
実は日本には「パソコン通信」という文化があり、それらをネットワーク化することで、
「日本流のインターネット」を実現しようとしたのが最初の活動であり、起業です。
そのときから、現在の副社長である田中との二人三脚が始まりました。また、
フリービットの創業にも参加してくれた、素晴らしい仲間たちとの出会いの始まり
でもありました。
資本金200万円を何とか集めて、有限会社リセットを設立し、1996年毎日新聞社から
リセットという日本最初の「ブログ本」とも言える雑誌を創刊しました。パソコン通信、
草の根BBSでの内容を取材し、雑誌に掲載し、興味を持った読者は、BBSに参加
することで今度は内容作りにも参加できるという事を目指しました。
編集長は、山下卓さん、山下さんの尽力で、表紙を書いてくださったのは松本大洋さんでした。
その他多くのネットワーカーの皆さんの活躍によって創刊準備号を出すことが
出来ました。(しかし、当時の我々の体力では、第二号目を出すことは出来ませんでした。
いつか個人的にでもこの続きは実現したいと思っています、、、)
(DTI)
これらの活動が、いくつかの企業の目に止まり、ありがたいオファーを頂きました。
我々は三菱電機さんとのパートナーシップを選択しました。
当時のISPは、クオリティはいいけどとても高い か、安いけど全然つながらない というように
2極化していました。「本当にいいプロバイダ」を作るチャンスがあるのであれば、、、
という事で三菱電機の当時の担当者の方の熱気にも感激し、DTIを立ち上げるプロジェクトに
全身全霊をかけました。大学にも通えずに、1年留年してしまいました。。(自己責任です)
その4年半のうちに本当に様々な活動を行い、貴重な経験をさせていただきました。
日本初の全日制インターネット放送に始まり、google が出来る2年前には、
巨大センターストレージアーキテクチャーによる「いつでもどこでも自分の環境」に
アクセスできる「DreamSystem」のプロジェクトを推進していました、
そのセンターストレージ環境に対して、All JavaによるThinClient環境「DreamDesktop」や
携帯電話、テレビから接続できる環境を構築し、API開放によって外の
アプリケーションからも利用できる環境作りを進めていました。
これらは、現在のWeb2.0を実現するアーキテクチャーの多くの特徴を先行して実現した
内容となっていました。また、このアーキテクチャーをEmotion Linkによって
ユビキタスに拡大したものが、Ubiquitous HUB 構想の基本アーキテクチャーと
なっています。
そして、1998年スタッフの皆さんと一丸になった努力の末、ついに雑誌アンケートに
おいて、満足度No1プロバイダの座を獲得するにいたりました。
2000年、DTIのナスダックジャパン上場前に、今後の戦略を提出し僕はDTIを離れました。
この戦略が、実は2000年12月のエントリーで記述している「DTIに実行されなかった」
戦略です。
簡単に要約すると、
・満足度No1を獲得した、DTIのシステム、ネットワーク、サポートノウハウ、コンテンツなどなど
をDTIだけでなく、OEMで他社に提供する(YourDTI戦略)
・DTIは、バックエンドのOEM提供で、バックエンドの競争力は更に高まる。ブランド力に
レバレッジを利かせて、初心者ユーザーの取り込みを開始する(MyDTI戦略)
・ユーザーから接続料だけでなく、トランザクションからの間接収益を得るようにする(ViaDTI戦略)
となっています。
この戦略の実行が今回のDTI公開買い付けの大きな戦略的、理論的基礎となっています。
単独ブランドとしてのDTI(MyDTI)は、東電との提携などや光ファイバー戦略などによって、
当時の倍の40万人程のユーザー数に成長しました。
フリービットは、BtoCviaBのビジネスモデルを確立し、ブロードバンド化事業において、
200を超えるISPにバックエンドサービスを提供し、課金ベースでDTIを上回る数の
ユーザーに対してのサービス提供を行うまでに成長しました。この事業は、いわば
1999年に作成した戦略の中の「YourDTI戦略」です。
そしてフリービットはそこに、ユビキタス化事業という新しい成長著しい事業を加え、
本年東証マザーズへの上場を果たしました。その後発表した、SiLK VISION 2010では、
ハイブリッド戦略を発表し、DTIの公開買い付けはその一環なのです。
7年越しにこの戦略が実現されようとしています。また、フリービットで関連商材の
OEMプロダクト名は「YourNet」(ISPバックエンドサービス)、「Yournet Phone」(IP電話
バックエンドサービス)などすべて「Your」が付いています。Myが付くのは、直接
サービスを行う場合のみです(ex. MyVPN….)
これらの命名もすべて信念を持って進めてきました。
公開買い付けを成功させ、必ず1999年に描いたビジョンを実現させていきたいと
思っています。短期事情は様々な要因でぶれることはありますが、長期計画は
それらのぶれを吸収しながら、本筋に近づいていくものであるという信念を
持っています。
スペシャリスト企業としてのフリービット、ハイブリッドモデルの中心としての
DTIで素晴らしいシナジーを生み出していきたいと思っています。
(2008年4月期計画について)
こちらも、先日行わせていただきました説明会の抜粋のご説明を行いました。
また、公開買い付けが成功した暁には、それらを含んだ数字を、判明し次第
発表させていただきたいと思っています。
以上が、昨日の株主総会&事業説明会の内容のご報告です。
※ なお、上記では、よりわかりやすくご説明するために、事業説明会では
使用しなかった画像も含まれていますのでご了承ください。