China Talk #1(中国事業 記者ラウンドテーブル)のご報告
昨日、中国事業の現時点でお話できる進捗を、周辺情報も含めて
お伝えする会「China Talk #1」をフリービット会議室において開催
しました。
内容としては、昨日のプレスリリース
フリービット、中国市場における戦略事業会社の法人設立完了
~北京天地互連信息技術有限公司との合作会社FBIIが営業許可取得
六飛を始め、IPv6ソリューションを本格販売へ~
http://www.freebit.com/press/pr2010/20100222.html
をベースに、僕の方から2002年からの中国事業に関しての取り組みの
ご説明を行い、続けて、劉東氏から現在の中国のIPv6事情に関しての
ご説明を行いました。中国の「IPv6事情を最も知る男」といわれている
同氏の直接の説明であるだけに、記者のみなさんからも予定時間を
オーバーするほどの活発なご質問を頂きました。
BII 劉東氏プロフィール。これを見ていただければ、この業界における中国での
どれだけの中心人物かお分かりいただけると思います。
氏の説明の抜粋としては、
・中国政府としては胡錦濤総書記、温家宝総理等のトップ自らの発言として、
次世代ネットワーク(IPv6)への移行を推進している。また、この分野に対して
5年間で3兆円の投資を行う。
・チャイナテレコムはすでにIPv6シフトを「決定」しており、具体的に実施の
実験を行っている。(六飛もその移行技術候補の一つ)
・チャイナテレコムだけで、来年の3月までに1700万IPv4アドレスが不足する。
これは、ブロードバンド、モバイル、そして、IPTVにアドレスが消費される。
というかなり記者さんにとっては衝撃的とも言える内容が氏の口から
直に話されました。
また、記者さんからはその状況においての両社のビジネスモデルや市場規模
等のご質問を頂きました。回答としては、
・現在チャイナテレコムだけでも8000万 ADSLユーザーがいて、
レイヤ2接続しているユーザーは「局舎側設備」の更新が必要。
レイヤ3接続しているユーザーは「局舎側設備」+「ルータータイプのモデム」の更新が必要。
これらを更新するには、1ユーザーあたり4000円~8000円位の更新コストがかかる。
(4000円想定でも3200億円!)
六飛は、まずはこれらの「移行市場」をターゲットに
・簡単に移行できる
・劇的に低価格で移行できる
ことをセールスポイントに システムソリューションとしてセールスを行う。
六飛モデルはソフトウエアとアルゴリズムによる仮想化ソリューションなので、
このコストを「激減」させることができる。
また、IPv6が主流になったときは、インフラをIPv6一本で構築してもらい、
その上で逆にIPv4への接続を「仮想化」してサポートする。
(内部では「逆六飛」といわれています)
チャイナテレコムだけでなく、チャイナユニコム、チャイナモバイルなどを
対象にセールスを行っていきたい。
# 既存のハードウエアソリューションメーカーは、仮想化によるコストダウンは、
# 「破壊的イノベーション」となるので既存事業を破壊してしまうことを恐れている。
という内容を回答しました。
両社の合作会社である「FBII」も無事に念願の当局の許可がおり、営業許可証を
取得することができた! 旧正月が明けて早々からまた東京のコアエンジニアが
北京入りしている。
大きな分野であるので、時間はかかってしまっているが、一歩一歩着実に
焦らず歩を進めていきたい。