2009年4月期通期決算説明会
フリービットでは一昨日2009年4月期通期決算の発表を行いました。
予想を上回る115名の機関投資家、メディアの方々にお越しいただきました!
発表の様子は、既に動画で公開していますので、是非ともご覧ください。
http://www.freebit.com/ir/movie/2009-06-08_FLV/index.html
(ServersManのGoogle社プラットフォームであるAndroidへの対応、ServersMan@NAS、
ServersMan Scooop by EXEMODEのデモも収録されています!)
本エントリーでは、骨子のみを補足してご説明いたします。
超重大発表の
・BIIが中国全土で事業展開が可能となる全国VPNライセンスを取得!
・ServersMan Scooop by EXEMODE
・ServersMan@NAS
に関しては、別途それぞれエントリーを作成させていただきます!
SiLK VISION 2012の骨子を成す大変重要な内容ですので、次の
エントリーにご期待ください!!
ServersMan Scooop by EXEMODE と ServersMan@NASに
関しては、Internet Watchさんに詳細の記事を掲載して
いただいていますので、ご参照ください。
[Internet Watch]
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/06/09/23724.html
1.2009年4月期通期決算
売上高 107億6700万円 (前年同期比 + 33.4%)
経常利益 15億2200万円 (前年同期比 +116.6%)
最終利益 16億7400万円 (前年同期比 +164.8%)
一株純利益 35,475円 (前年同期比 +159.3%)
となり、100年に一度の経済危機を迎えた中では、
最高の決算を迎えることができました。
ただし、売上高の予想比では 97.9%の達成率と
なっており、この点に関しては深く反省をしております。
差異の理由としましては、
1.上期は重点的に買収企業の構造改革にリソースを投入。
DTIの更なる構造改革に少し予想を上回るリソースが
必要だった。
→その結果として中期計画の1年前倒しが実現
2.構造改革の中で、ノンコアである「受託型コールセンター事業」
部分を、MBOによってスリープログループ株式会社さんに事業移管した。
(売上約1~1.5億が減少)
3.上期中の新規サービス、新規施策対応が1の対応の為に
3~6ヶ月遅れた。(ライセンスによる中国事業立ち上げの遅れ、
ServersManのリリースが年度内ギリギリ、、等)
4.アドテクノロジー事業は前年比2.2倍の成長を実現しているが、
想定よりも立ち上がりが遅かった。
等となっています。
それ以外の部分は、極めて堅調に推移いたしました!
株主還元といたしましては、予定通り1株あたり3,000円の
配当を実施させていただく予定です。今期は、3,600円への
増配を目指します。
2.SiLK VISION 2012 詳細
3年間の中期戦略の前に、「フリービット50年の大計」として
我々の思いをお話させていただきました。こちらはコミットでは
なく、フリービットの今後50年にわたる「強い思い」とご解釈ください。
・あたらしい産業とライフスタイルを生む、あたらしいインフラを
主力ビジネスとしていきます。
・創業50年で、売上高5兆円(ソニーと同様の成長)を実現するために、
平均年間15.5%の成長を今後41年間持続していくことを目指します。
この「50年の大計」に基づいて、SiLK VISION 2012は作成されています。
SiLK VISION 2012骨子に関しましては、こちらで既にご説明して
おりますので、詳細の補足のみを行わせていただきます。
http://atsuki.net/archives/2009/04231048.html
SiLK VISION 2012の基礎となる「骨太の方針」です。
・IPv6&仮想化のクラウドプラットフォームで世界No1を目指す
キーワードは、IPv6とXaaSです。
IPv6は、今後3年の間にインターネットにとって重要な問題解決の
要素となってきます。
# 映画「不都合な事実」を観て思ったのですが、ゴア氏は以前から
# 地球温暖化問題を訴えていましたが、当初は世界のコンセンサスを得る
# ことができませんでした。その後、温暖化問題を証明する事実が
# 少しづつ出始めたことで、この問題はコンセンサスを得、氏は
# ノーベル賞を受賞しました。IPv4枯渇問題も同様だと感じました。
# 今、その問題は着実に近づいてきています。
このままの傾向では後2年間でIANAからの割り当てIPv4アドレスが
なくなります。(地域でのアドレス割り当て方針に依存する形になります)
現在、世界ではSmartPhone市場が急激に伸びています。現在、年間1億台を
超えるSmartPhoneが出荷されています。SmartPhoneの特徴は、
1台が少なくとも1つのIPアドレスを消費するということです。
SiLK VISION 2012における3年間にも6億1700万台が出荷され、それらが
消費するIPアドレスだけでも、2の29乗~30乗です。
IPv4 IPアドレスは、2の32乗しかありません。
(Aクラスのプライベートアドレスは、2の24乗です。プライベートのアドレスを
全世界で重複無しに「コントロール」することを行い始めると、一気にインターネットの
コストは増加し、現在のメリットを享受できなくなります)
中国政府が先日発表した技術改善専用資金(約7兆円)の中でも、
IPv6関連施策が明記されており、具体的には2010年末までに
50万人のエンドユーザーが実際にIPv6を利用できる環境を
構築する と設定されています。
NTTでもフレッツ光網を利用した具体的なIPv6サービスの
ロードマップを示し始めています。ISP’s ISP事業者として
FBが試算したところでは、3年間で完全移行を完了できたと
想定して、10万人で約13億円の2重コストが必要となります。
これには、コンテンツの対応や移行サポートなどは含まれて
いません。相当大きな市場が生まれることを意味しています。
フリービットでは、NTTが先日発表した「案2」の対応方法と
同様のトンネル方式によるIPv6化サービスに関しては、
既に2003年、Feel6として大規模実証実験を行っております。
「Feel6 Farm発表会にて」
http://atsuki.net/archives/2003/03131200.html
6年の間に、Feel6はEmotion Linkとなり、圧倒的な
パフォーマンスアップを実現しています。
技術的、コストパフォーマンス的に「Ready to Go!」の
状態となっています。
もう一つのキーワードは「XaaS」(X as a Service)です。
あらゆるものをクラウドサービス化していくという流れです。
実はフリービットは創業よりこのコンセプトを提唱してきました。
xService Provider.
というキーワードで、2001年にスタッフミーティングを
開いていることからでも分かります。
「”xService Provider” スタッフミーティングより」
http://atsuki.net/archives/2001/07041200.html
xService → XaaS
ビルディングブロック → コアコンポーネントAPI
無料のダイヤルアップ接続 → 仮想化による無料のIPv6接続
とそれぞれの言葉や技術を発展させながら同じコンセプトを
粛々と実現させてきています。
Smart Infra構想は、
IPv6 x 仮想化技術 x XaaSモデル
の強みをレバレッジさせることで、
クラウドプラットフォームの提供サービスで
No1を目指します。
SiLK VISION 2012では、事業内容を、
インターネットビジネス支援事業から、
Smart Infra提供事業へ変更し、全社一丸となって
ビジョン実現を目指します。
そして事業区分を、表のように
「IPv6化プラットフォーム提供事業」(継続課金)
・個人向けISP DTI
安定した接続/サポートそして、IPv6への
移行を支援する
売上パラメーター( ユーザー数 x ARPU)
・ServersManシリーズ
回線/機器に依存しない、IPv6の利用/開発環境(後述)を
提供し、IPv6のメリットを先行して感じてもらう。また、
IPv6コンテンツを生み出す土壌を作る。
売上パラメーター(無料ユーザー数 x 有料化率 x ARPU)
「XaaS事業」(継続課金)
・ISPプラットフォーム提供事業
・大規模IP電話プラットフォーム提供事業
・クラウド型VPNプラットフォーム提供事業
・ハウジング/ホスティング事業(MEX:既存)
・法人/マンション向けISPサービス(ギガプライズ/Magicブランド:既存)
・新規仮想化サービス(北京ラボにて開発)
売上パラメーター(ユーザー数 x ARPU)
「XaaS支援事業」(非継続課金)
・サービスインテグレーション事業(ギガプライズ)
に再編します。今後開示内容もこの区分に変更し、
連結で行っていく予定です。
・IPv6 / クラウドを広いユーザーに伝えるため、
エッジアプリケーションを拡張していく
PCの中のソフトウエアや、いくつかのデバイスの
組み合わせで実現していた機能を、分かりやすく
Simple.に実現していきます。
EXEMODEとの連携により先日発表したServersMan
Scooop by EXEMODE もこのコンセプトの一環です。
8000円という超低価格で実現されていますので、
是非ともお試しください。7月末の発売予定です!
・業績方針に関して
SiLK VISION 2012では、以下のような数値目標
(今期は予測)を設定しております。
大きなチャレンジになると思いますが、Smart Infra構想に
したがって、粛々と進めてまいります!
今期予想(2010/4)
売上 155.5億 (+44%)
経常利益 22 億 (+44%)
来期目標(2011/4)
売上 210 億 (+35%)
経常利益 30 億 (+36%)
2012/4目標
売上 300 億 (+43%)
経常利益 45 億 (+50%)
前中期経営計画であるSiLK VISION 2010を発表したのは、
2年前の同時期でした。
当時はまだ売上40億円足らず、利益は2億円弱だった我々が、売上100億、利益15億円を
宣言したときにどれだけの方々がそのリアリティを感じていただけたでしょうか?
当時、世界の景気は金融を中心に絶好調でしたが、年末に発生したサブプライム問題
が発端となり、100年に一度といわれる金融不況に世界は転換しました。
いち早く、B2B2Cの法人依存の売上構成から、B2Cへの業態拡充の施策を
SiLK VISION 2010の「ハイブリッド戦略」に従って積極的に行ったことによって、
この経済状態においても、我々が有言実行できたこと、それも、1年も前倒しで達成する
事ができたことを実感いただければと思っています。
2年前のSiLK VISION 2010の発表の時の映像はこちらです。
(該当部分だけを2分ほどで抜粋しておりますので、当時を
思い出す意味でも是非ともご覧ください!)
[SiLK VISION 2010発表の動画はこちら]
(動画を見るにはクリックしてください)
Get the Flash Player to see this movie.
また、スライドの方針に従って、フリービットグループの
強みを生かした形で積極的なM&Aも行ってまいります。
3.2010年4月期業績見通しと施策
グループ企業毎の役割はスライドのように設定しております。
ポートフォリオとしては、しっかりと整ってきました。
繰り返しになりますが、今期予想は
売上 155.5億
経常利益 22 億
一株純利益 43,234円
としております。また、配当は 3,600円を目指します。
今期の施策としましては、スライドに掲載した施策を
具体的に進めてまいります。
今期上期に関しては、前期の下期からスタートした新事業の
立ち上げに大きなリソースを割り当てていくために、
下期から売上利益貢献が行われていく予定です。