SiLK VISION 2010(中期経営計画) その2
[SiLK VISION 2010 その1]に続きまして、
6/11に発表しました、SiLK VISION 2010の中でも
「ハイブリッド戦略」を中心にご説明させていただきます。
[2007年4月期決算、中期ビジョン資料]
http://www.freebit.com/ir/pdf/2007-06-11_2.pdf
4.ハイブリッドモデル(B to C/B)での計画
SiLK VISION 2010 で新しく追加された、ビジネスフレームです。
フリービットは、今まで「スペシャリストモデル(B to C via B)」のみの
展開でしたが、前述の通り、事業における「Control Own Destiny」の
比率を上げていくことで、リスクを減らしSiLK VISION 2010 の達成を目指します。
そこで核となるのが「ハイブリッドモデル」戦略です。
ハイブリッドモデル戦略とは、一言で言うと
「新世代ISPとしてフリービット自身がコアコンポーネントAPIを 組み合わせて、ブロードバンド商品とユビキタス商品を セットとして、直接CとBに提供すること」
ということになります。
ハイブリッド戦略の具体的な遂行方法としては、
「ISP(インターネット接続業者)ビジネスの資本提携を用いた再定義」
を想定しています。
理由としては、
・ISPビジネス構造は10年以上変化が無い(部分最適化のみの変化)
・インターネットライフには必要不可欠な存在である
・10年前とは必要な技術も、要素も異なってきている
・安定して利益が出るビジネスモデルであるので再投資が可能
(平均15%~25%の経常利益率)
・顧客との継続的課金契約を保有している
・社会のユビキタス化、セマンティック化を実現する為には核となる存在
・顧客のインターネットライフのインフラ自体を担っている
(各コンテンツは、このインフラの上で動いている)
そして何より、我々が最も知見の深い分野であり、
資本提携などに関してもリスクが少ない事が上げられます。
2001年にAppleの Steve Jobs氏は、「Digital HUB構想」を発表し、
Mac(PC)はあらゆるデジタルデバイスの媒介となる「HUB」になると
定義し、今日のPC自体の方向性を形作りました。この構想に基づき
Apple社は、iTunes & iPod、iMovie/DVD、さらにはiPhoneを生み出し
ました。
[Digital HUB]
http://www.pc-view.net/word_id-1103.html
# 2001年僕は、この「Digital HUB構想」が発表されたその場にいました。
# その内容に衝撃を受けるとともに、それをネットワークの世界に広げる
# 事が必要になる時が必ず来ると直感しました。
# その後、ソニーとの提携によって様々なソニーブランドのネットワーク家電開発に
# 携わり、その「直感」は「確信」に変わりました。そこで、自社リスクを負って
# 第5期に赤字まで計上して強い信念で開発したのがEmotionLinkとなっています。
フリービットの「ハイブリッド戦略」では、この「Digital HUB構想」を
EmotionLinkのOverlay Internet技術によってユビキタスネットワーク
空間に拡張し、「Ubiquitous HUB」と定義しました。
EmotionLinkによる「Ubiquitous HUB」では、当然つながるものは
PCだけではなく、家電、センサー、カメラ、携帯電話などなど様々な
デバイスが、PCを経由して、「新世代ISP」自体をHUBとして、
PCを介することなしに直接相互に接続されます。
# 例えば、自宅のPCに携帯電話から「電話」をかけて、音声で
# 「○○のファイルを携帯電話と、会社のPCに転送」と指示を
# 出すだけで、そのとおりに作用するようなことが可能に
# なる事を目指します。
# (技術的からくりは、後述の「中期技術ビジョン」でもご説明します)
フリービットがハイブリッド戦略で生み出す「新世代ISP」が
この「Ubiquitous HUB」の役割を担います。
ISPユーザーは現在支払っているコストをおそらく殆ど変えずに、
通常の「トリプルプレイ(回線+IP電話+動画)」に加えて、
Ubiquitous HUB 環境をご利用いただけるようになるでしょう。
(サービスによっては当然付加料金になりますが、、、)
回線+IP電話+動画+ユビキタスの「クワッドプレイ」が新世代ISPの
スタンダードとしていきたいと考えています。
その具体的なステップとしては、上のスライドのとおり
既存ISPさんと資本提携を行い関係強化を行い、それらのISPの
プラットフォームをコアコンポーネントAPIに置き換え、
クオリティアップとコストダウンを行います。
(回線で約30%、その他で40%コストダウンが可能な見込みです)
コストダウン分の、ある割合を、Ubiquitous HUB商材の提供に
あてます。ある一定規模の提携ができた末に、統合ブランドを
立ち上げて新規獲得のプロモーションを開始します。
例えばハイブリッド戦略で、資本提携により20万人規模の新世代ISPが
できた場合は、その部分のみで売上げ40億円、利益8億円の
創出が可能となります。
# 可能性論としては、提携ISPの規模によって、中期計画の達成時期が、
# 前倒しされる可能性があります。
ハイブリッド戦略による新世代ISPの売上げは、ブロードバンド化事業、
ユビキタス化事業に コアコンポーネントAPI利用料金として割り振られます。
フリービットは、既存の「スペシャリストモデル(BtoCviaB)」と、ハイブリッドモデルの
併用で、パートナーシップ戦略と、Control Own Destiny戦略を推進し、
SiLK VISION 2010 で掲げている、
2010年4月期で 売上 100億円 経常利益 15億円 東証一部上場
を実現させる覚悟です!!
利益は、これらの取り組みによって、毎年倍増をめざします。
5.中期技術ビジョン
こちらに関しましては、また別エントリーでご紹介させていただきます。