2009年を振り返って(長文)

2009年を振り返って(長文)

2009年は「飛躍」という目標を立てて、大変高い目標へ向かって
simple.に邁進した一年になった。

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帰省している福岡では雪が降りました! 坂の上から、雲と雪の姿の我が故郷です。

中期経営計画を1年前倒しで実現し、「飛躍」を具体化すべく、
SiLK VISION 2012を作成し、Smart Infra 構想にしたがって、
様々な取り組みを行ってきた1年だった。

今年のポイントは、

・新中期経営計画「SiLK VISION 2012」の策定。

Smart Infra 構想に基づき、グループ一丸となって、
仮想化とIPv6によるインフラで世界 No1を目指す

という方針を決めた。

以下、SiLK VISION 2012 に基づいて

・IPv6のプラットフォームとして、2月にServersManをリリース。

# ServersManはリリース自体はSiLK VISION 2012よりも先行して発表されていますが、
# SiLK VISION 2012の原型になる骨子はすでに先行して発表されていました。

4月には念願の世界進出を果たし、世界60ヵ国で利用が始まり、
その大半で上位ランクインを果たす! 日本ではカテゴリー1位を獲得した。

ServersManは、6月にInteropのBest of Show Award を受賞する。

また、ユビキタスCEプラットフォームとして家電領域を実現
していくために、EXEMODEを完全子会社化し、Maker’s Maker事業の
構築をスタートする。

すでに、ServersMan Scooop by EXEMODEを発売し初期ロット完売
さらには、Androidを使ったプラットフォームも完成させ、
現在最初のプロダクトとなるフォトフレームを開発中。

また、このServersManの意味に関しては、弊社 出井伸之取締役の
新刊「日本大転換」の中に、

「ビル・ゲイツのデータセンターが、ポケットの中に入った」

として掲載されていますので、是非とも御覧下さい。

・中国進出の明確化。

7年越しの中国進出を明確化し、3社の設立の目処が立つ。

また、具体的な案件として、中国電信のIPv6移行技術の候補として、
選定されたり、五大大学の一つである浙江大学の電子博物館の
接続技術として正式採用されたり、大きなニーズを引き寄せている。

パートナー企業の北京天地互連は、中国初の全民向けIPv6サービス
「六飛」を僕の誕生日である6月18日にスタートし、そのことが
年末の中国技術の10大ニュースに選ばれる

その他、ServersMan M2M Gatewayを開発し、仮想化を使った
IPv6によるM2Mインフラの構築にも着手している。

ディスクシステムを統合したServersMan@CAS も発表し大変
ご好評を得る。

MEXの買収によるSmart Infra構想の加速。

MEXの買収と、フリービットグループの法人サービスを統合し、
さらに北京に仮想化ラボを設置して、新しいコアコンポーネントAPIである
SiLK VMを開発。クラウドコンピューティングに対してオープンな技術を
ベースにした独自技術開発を行う。

まだ、完全にサービスとインフラの統合が行えていないので、
一部二重コストになってしまっているが、大半を今期内に解消する。

・あたらしいセールスの仕組みの構築。

通話報酬型システムであるAdSiPと、Webマーケティング、そしてコールセンターを
組み合わせた新しいマーケティングシステムを構築。約1年間試行錯誤を行い、
一定の効果が出たために前倒しして大規模構築を行っている。

長期的な成長には強力な営業力が必要であり、その営業方法もフリービット
ならではの新しい方法を追求してみたいと思っている。

・経営陣の強化と、グループを貫いた組織の統合。

SiLK VISION 2012の発表前から、経営陣の強化に取り組んできた。

そしてその新しい経営陣とともに、SiLK VISION 2012を策定し、
今年の11月にグループを貫いたグループ規模の最適化を行う、
人事を行った。

それらを管理する指標も酒井穣戦略人事部GM兼経営企画GLの元で
策定されすでに実施されている。

新しい人事によって、新しいリーダーがたくさん生まれ、
新しいリーダーの元で大変活気あるチャレンジが始まっている。

・次の成長に向けた資金調達の成功。

6月末から8月にかけて、約10%の希薄化により、23憶円の新規調達を行った。
SiLK VISION 2012の実現に向けた投資/買収の軍資金を確保する
事ができた。

・教育への取り組み。

継続的な成長を実現するために、酒井穣の元、様々な教育に対しての
取り組みがスタートしている。これらの取り組みは、酒井穣の一年
ぶりの新刊である”「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト”にて
公開されておりますので、ご興味のある方は是非とも御覧下さい。

執筆の背景(酒井穣ブログより)
http://nedwlt.exblog.jp/d2009-12-26

ということにまとめられる。

昨年までは、一年を振り返ると「案件」ベースの内容が多かったが、
今年を見直してみたら、「取り組み」「仕組みづくり」が多くできて
いることが改めてわかった。これだけの事ができる1年間というのは
実はかなりの長さがあるのだと実感した。

また、同時に今期は、高い成長を実現しながらも、利益の創出には遅れを
発生させてしまった点は、しっかりと肝に命じて取り組んでいきたい。

今、NHKで映像化された司馬遼太郎氏の坂の上の雲が大変話題になっている。
僕はこの作品が大好きで、少なくとも10回は読んでいるだろう。

生き方を単純明快にし、ただ一つのことを目指す

という主人公たちの生き方は、僕の生き方自体に大きな影響を
与えている。

インターネットを広げ、社会に貢献する

単純明快な生き方を心がけ、ただひとつの理念にむけて
邁進しているいわば「理念バカ」な僕を理解し、結婚を決断してくれた、
僕の奥さんには心から感謝している。

僕の世代は、日本が強かった時代を知らない。

明治の時代と同じく、ひたすらに、ひたむきに、まっすぐに、純粋に
前を向いて、そしてその先には明るい社会が待っていることを信じて
進んでいきたい。

坂の上の一筋の雲(クラウド)を目指して。

来年もよろしくお願いいたします!!